夜をこめてよをこめて 鳥のそらねはとりのそらねは はかるともはかるともよに逢坂のよにあふさかの 関はゆるさじせきはゆるさじ清少納言せいしょうなごん

「夜をこめて 鳥のそらねは はかるとも」の情景画

読みを聞いてみましょう。上の句のあとに、下の句が続きます。

決まり字

よを

決まり字は、その一首だと聞き分けられるようになる、上の句のはじめの何文字かのことです。この歌なら、読み手が「よを」と読んだところで、取る札が決まります。

競技かるたでは、同じ音ではじまる札が何枚あるかで分類します。この歌は「四枚札」〈はやよか〉の仲間です。

現代語訳

夜のまだ明けないうちに、鶏の鳴きまねでだまそうとしても——むかし函谷関はその声で開いたそうですが、この逢坂の関は、決して通しませんよ。うまい言い訳をよこした相手へ、故事を引いて、ぴしゃりと切り返します。思わず笑みのこぼれる、機知の一首です。

歌人の物語

『枕草子』を書いた人です。宮中で交わした冗談まじりの文のやりとりから生まれた一首と伝わり、当意即妙の才が、そのままきらめいています。

この歌とは、道のりの「四枚札」のあたりで出会います。

うたふだをはじめる

一首ずつ歌と出会いながら、決まり字を手がかりに札を取る力を、短いお稽古で育てていきます。

同じ「四枚札」の歌